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残業削減と保護者満足度向上を同時に実現!SNSを活用した保育の新たな試み

  • 執筆者の写真: ほいくサポ
    ほいくサポ
  • 2024年10月16日
  • 読了時間: 5分

更新日:2024年10月22日

保育士の資格がない私がこの業界に足を踏み入れた目的はただひとつ、「先生方を楽にする」というものでした。もちろんただ楽にさせるという意味ではなく、より子どものために使える時間を増やすということです。保育士として働く先生方の大変さを目の当たりにし、少しでも業務負担を軽減できる方法を日々考えていました。



園児を撮影する先生

そんな中で、先生たちの残業削減と保護者満足度の向上を同時に実現する方法として取り入れたのが、Facebookの活用です。



月末に残業が集中する理由

先生方の残業を分析してみると、月末に集中していることがわかりました。その原因は「クラスだより」という毎月発行するその月の活動報告のようなものでした。A3の用紙にその月のねらいやクラスの活動写真などを掲載し、保護者に配布するものです。


そこにはルールがあり、園児がいずれかの掲載写真に写っていないといけないという縛りがあるのです。もちろん写真選びにも時間がかかりますし、良い写真があったとしても上記の理由から掲載できない場合もあります。


「そりゃあ、時間かかるわ!」と納得できる実態でした。



残業軽減に向けて

まずは月末に集中している、あるいは月末にしか作業できないというものをどうにか日や週単位に変える「残業の分散化」を考えました。一応、思い切ってクラスだよりの廃止も提案しましたが、もちろん却下でした。無くすのって相当勇気必要ですよね。正直当時の印刷機の解像度が低く、時間をかけている割には写真はぼやけるし、そんなに印刷がきれいではないし。。。(一生懸命作ってくれている先生の前では言えませんでしたが)


かけている時間とクオリティが合っていないのも問題と感じ、週単位程度で保護者に保育の様子とねらいが伝えられる何かを作り出すことに決めました。



保護者として感じたニーズ

いろいろ考えていると、ある日重大なことに気が付いたのです。ちょうど自分の娘も姉妹園に通っており、保護者としての経験も同時にしていました。クラスだよりや写真販売など園での様子を多く知る機会はありましたが、、、、、物足りないのです。全員が掲載されないといけないルールや写真販売も各園児5枚などのルールがあるために、見る絶対数がどうしても少なくなるのです!しかし、これが重大なことではありません。


「保護者は自分の子どもが知らないところでどんな表情で過ごしているのかを知りたいだけなのよ!!!!」


という感情が湧き出し、立場上かなり語弊がありますが「ねらいや活動内容よりも、わしの娘を見せんかーい!」という思いが強くなりました(これが重大なこと)。


少々偏った考えではありましたが、「子どもの写真が8で活動内容は2ぐらいでいんじゃね?」というすべての先生を敵に回すような結論にいたりました。



Facebookの活用という解決策

伝える方法としてSNSを活用したいと常々考えていましたが、instagram、facebook、Twitter、ブログなど、どのツールが最適か考える必要がありました。


そもそも先生の負担を軽減したいので簡単に投稿や作成ができるもので、写真も無加工のまま掲載したい(ブログなどは名前など黒塗り加工していた)。無加工のまま掲載したいので閲覧者はクラスの保護者のみに限定したい。


上記からおのずとfacebookを使用することになりました。


まずは年少の学年だけで試して(これ重要!全クラス行い失敗した場合大変なので)、保護者にも説明会を開き、アカウント作成の手順書も配布、同時に先生方にもレクチャー開始!


そして投稿ルールは、

 ・週に2~3日で投稿する

 ・活動のねらいも記入すること

 ・写真はとにかく多く


写真の「とにかく多く」は誰が写っていないかの確認なんてしなくてもよいほど掲載してしまいなさいという意味です。万が一写っていなくても問題はなく、どこかで写るでしょう!ぐらいの感覚でいく!


もしご意見をいただくことがあれば「写りたくないというのも大事な個性ですよね。」という、わかるようでよくわからない理由をお伝えする気持ちでどんとこい!


「活動のねらいも記入する」については別の思惑がありました。当時よく保護者から小さなお願いが多いなと感じていました。それに対し先生方も「はい」と答えてしまうので、結果手数がかかってしまったり、ちょっとした残業になったりとよくない流れが生じていました。


その「小さなお願い」は、先生にお願いするというよりも、預かっている人にお願いするような内容が多いように感じました。もっとわかりやすく言うと「こども園じゃなくて、単なる子どもを預ける場所と思われていない?」というようなものです(小さなお願いなので詳細は覚えていなくてすみません)。


私たちは、毎日考えて保育をしています!

私たちは、子どもの成長をサポートしています!

私たちは、子どもが大好きです!


あまり伝わっていなかったのかもしれません。


わたしがそう感じていただけかもしれませんが、先生方のプライド、スキルを少しでも伝えたかったので、「このようなねらいがあるので本日はこんな活動をしました。」ときには「このような反応を予想していましたが、見事に裏切られ想像以上の結果になりました。」など少しでも先生方の考えを入れるようにお願いしました。



残業削減と保護者満足度向上

満足度調査を行った結果、9割以上が満足しているという評価をもらいました。予想以上でした。


先生たちの残業も月末に集中することなく、週単位で分散することもでき、残業時間そのものも減らすことに成功しました。


肌感覚ではありますが、小さなお願いも徐々になくなっていきました。


保護者さんたちとfacebook投稿について話す機会があったので、「いかがですか?お子さんの様子は伝わっていますか?」(満足度9割以上あるので余裕の質問)と尋ねたところ、「先生たちの大変さ、苦労が本当にわかる。」「毎日いろんなことを考えてくれて感謝です。」と、大変うれしいお言葉をいただくことができました。


このように、facebookを活用することで、保護者とのコミュニケーションを強化しながら、先生たちの負担を軽減することができ、残業削減と保護者満足度向上を実現することができました。次回は、このfacebook投稿の効果をさらに高めるために活用しました、 ChatGPTによる投稿時短術についてお話しますので、どうぞお楽しみに!

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